市況【2020年4月1日掲載】

Ⅰ. 市況報告

新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大した影響で3月の鉄スクラップ相場は国内外ともに軟調推移し、特に海外市場で下落が加速した。感染の終息が見通せず、経済活動が萎縮する中、鉄スクラップ相場は先行き不透明感を強めている。
国内では3月に九州地区で値下げが加速した半面、関東では月末のH2炉前価格が@¥19,500~20,500、関西では@¥20,000~21,000を形成し、前月末からの下落は¥500~1,000に踏みとどまった。電炉鋼の粗鋼生産は前年同月比マイナス推移を続けているものの、製造業の生産調整などを背景に市中回収量も落ち込んでおり、余剰感が出ていないためとみられる。
一方、海外ではトルコ向けHMS新規成約価格が前月比で$70以上急落し、$200CFRに接近しているほか、米国では国内相場が大幅に下落し始めているとの情報も出ている。世界的に先安感が根強い中、海外需要家は様子見姿勢を強めており、日本産スクラップ新規輸出商談も冷え込んだまま新年度を迎えている。

Ⅱ. 鉄鋼諸指標

(1)生産・在庫(2020年2月)

  生産・在庫量 前月比
粗鋼生産 7,916 328
(うち電炉) 1,939 168
メーカースクラップ在庫 3,632 52
小棒生産 636 63
(単位:千トン ※メーカースクラップ在庫は2020年1月の数値)■資料:日本鉄源協会

(2)価格 (2020年3月/月平均価格、東京・中部・関西三地区平均)

  価格 前月比
異形棒鋼 64,500 1,700
H形鋼 78,300 1,600
スクラップ 18,500 1,100
(単位:円)■資料:日本鉄源協会

(3)輸出

  数量
(2020年2月)
前月比 単価
(2020年3月)
前月比
スクラップ 890 235 21,800 600
(単位:[数量]千トン/[単価]月平均 東京湾FOB円)■資料:日本鉄源協会 ※価格はヒアリングベースの独自数字

(4)世界粗鋼生産

  生産量 前月比
2020年2月 143,296 11,140
(単位:千トン)■資料:世界鉄鋼協会(WSA)

(5)U.S.A.コンポジット価格

  価格(U.S.ドル) 操業率(%)
2020年2月 2週目 232.67 81.4
3週目 232.67 81.8
4週目 232.67 81.5
2020年3月 2週目 232.67 81.6
3週目 232.67 80.5
4週目 232.67 79.4
5週目 232.67 71.6
■資料:日本鉄源協会

Ⅲ.鉄スクラップ市況

2020年3月末、H2ベース、メーカー炉前価格、実勢値

  月初 月末 入荷状況 見込み
北海道 16.0~18.0 16.0~18.0 100% 弱含み様子見
東北 16.5~18.5 16.5~18.5 100% 弱含み様子見
新潟 18.0~19.0 17.5~18.5 100% 弱含み
関東 19.5~20.5 19.5~20.5 100% 弱含み
中部 19.0~20.0 18.0~19.0 100% 弱含み
関西 19.5~21.5 20.0~21.0 100% 弱含み
姫路 19.5~20.5 19.0~20.0 100%強 弱含み
中・四国 19.0中心 18.5中心 100% 弱含み
九 州 19.5中心 17.5中心 100% 弱含み
(単位:千円)■出所:日刊市况通信社